4大認知症とは?現役看護師がその特徴をわかりやすく解説!!

こんにちは、現役看護師のコリーです。

現在私は認知症認定看護師を目指して日々勉強しており、来年度には資格取得予定です。

今回は、認知症の種類において必ず知っておくべき4大認知症についてわかりやすく解説したいと思います。

認知症名割合原因特徴的な症状経過
アルツハイマー型認知症50〜60%アミロイドβタンパクの 蓄積による脳細胞の破壊時間や場所などがわからなくなる
数分・数時間前のことを忘れる
緩やかに進行
脳血管性認知症10〜20%脳卒中などによる血流障害で 脳細胞が破壊手足の動きが悪い
よくむせる
感情のコントロールが効かなくなる
脳卒中を繰り返す度に 段階的に進行
レビー小体型認知症10〜20%レビー小体の蓄積により 脳細胞の破壊幻聴・幻覚を見る .表情がなくなる
転けることが多くなる
夜眠れなくなる
良くなったり悪くなったり しながら進行
前頭側頭葉型認知症2〜5%詳細不明怒りっぽくなる
我慢ができなくなる
同じ行動を繰り返す
徐々に進行 進行すると意欲低下が目立つ

上の表に4大認知症の特徴をまとめてみました。

それでは一つずつわかりやすく解説していきます。

①アルツハイマー型認知症

最も多くの方が発症する認知症です。

原因としては加齢により、アミロイドβタンパクというタンパク質が脳に溜まっていき、神経のつながりを悪くすることがあります。

主な症状は見当識障害と言って、時間や場所や人がわからなくなることがあります。

また、数分前までのことを忘れていることがあります。

物忘れとの違いは体験そのものを忘れることです。ヒントを与えても思い出せないということが物忘れとの大きな違いになります。

症状の進行はゆっくりで初めは料理や買い物など複数の手順を踏む行動ができないことから始まり、進行すると着替えができないことや人物を忘れるなどの症状が出てきます。

②脳血管性認知症

脳出血や脳梗塞などのいわゆる「脳卒中」によって発症する認知症です。

脳卒中が発生している場所により症状が異なっていきます。

特徴的な症状は感情失禁(感情のコントロールができず、悲しい場面でもないのに泣き出してしまうなど)や尿失禁がみられます。

また、アルツハイマー型に比べて、歩行障害(歩きにくさ)や嚥下障害(飲み込みにくさ)がみられるのも特徴です。

経過としては脳卒中を起こすに従って階段状に悪化していくことがあります。

③レビー小体型認知症

大脳にレビー小体というタンパク質が溜まることで、運動障害や自律神経に障害が出てくることが特徴です。

この2つの障害からくる症状を以下にまとめると

運動障害→歩きにくさ、姿勢のバランスが悪い、手の震えなどがあります。

自律神経障害→夜に眠れない、睡眠中に叫び出す、眠ったまま動こうとする、便秘になる

などがあります。

その他の症状としては、脳の後ろ側の後頭葉という部分が障害されると、幻視という症状が現れます。

例えば「そこに女の子がいる!!」というように現実ではないものが本人には見えていることがあります。

④前頭側頭葉型認知症

文字通り前頭葉と側頭葉(脳の前側と横側)の神経細胞の萎縮により引き起こされる認知症です。

主な症状として、初期では無関心や共感力の低下、車の運転ができなくなるなどの複雑な動作ができなくなることなどがあります。

進行すると、常同行動という同じ行動ばかりをとるようになります。例えば毎日甘いものばかり食べ続けることや同じコースを同じ時間に散歩するなどがあります。

さらに進行すると、寝たきりになったり言葉を発することが少なくなります。

以上が4大認知症の大まかな特徴です。

各認知症への対応方法については別記事にて解説してこうと思いますが、共通して大切なのは本人のペースを守ることです。

介護をしている方は、ついついイライラしたり、間違いを直そうとしますが本人にとっては考えていることや見えていることが真実なのです。

そのため、その思いに寄り添いながら優しく接することで、症状も穏やかになっていきます。

今後もこのブログでは認知症に関する情報発信をしていきます。

よければ他記事も参照していただけるとありがたいです。

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