認知症といってもアルツハイマー型だけではなく、血管性認知症は約10~20%を占めます。
特に50~60代の比較的若い世代がこの認知症になることもあります。
今回は、血管性認知症について要点を整理して解説していきます。
【血管性認知症の原因は?】


特に「隠れ脳梗塞」と言われる小さな拘束がたくさん集まったパターンが多いとされています。
脳のどの部分が障害されているかにより症状は異なるため
例えば、物忘れが目立っていても理解力は低下していない人もいれば、その逆になる人もいるなど
症状によって幅広い認知機能障害がみられることが特徴です。
【血管性認知症の症状は?】

血管性認知症は、脳の障害される場所に応じて症状が異なるのが特徴です。
前頭葉の機能低下で、感情失禁(急に怒りだしたり泣き出す)、尿失禁などがみられます。
頭頂葉の機能低下で、失認(目の前に「はさみ」を出されても「はさみ」だと認識できない)、
失行(「箸」とは認識しているが、持っても使い方がわからない)こともあります。
側頭葉の機能低下で、短期記憶の障害(数分前~数日前のことを覚えていない)が現れます。
また、語義失語(「これはペンです」と言われても「ペン」って何ですか?」と言葉自体を忘れてしまう。)
もみられる可能性があります。
【血管性認知症はどういう経過をたどる?】

上記のように脳卒中を繰り返すたびに段階的に認知症の症状が進むパターンと、
小さい脳梗塞を繰り返し、なだらかに認知症が進むパターンがあります。
つまり、「段階的な増悪がない」=「血管性認知症ではない」というわけではないので注意してください。
【血管性認知症の人への対応方法は?】
血管性認知症の人は、物事を思い出すことに時間がかかります。
そのため、思い出す時間を数十秒待ってみる、ヒントを活用することが必要になってきます。
反応が乏しい時も本人は一生懸命思い出そうとしている瞬間です。根気強くゆっくり待ちましょう。
失語があり言葉が出てこない場合には「はい・いいえ」で頷けるような質問を用いましょう。
前頭葉の障害により感情の起伏が激しくなるので、命令口調や敬語を省略したコミュニケーションは避けたほうが良いです。
その際、本人の以前の職業や性格を把握して、それに合わせたエピソードや声掛けを行うと効果的です。
【血管性認知症を予防するには?】

血管性認知症は生活習慣病と大きな関係があります。
特に喫煙や脂っこい食べ物の食べ過ぎは大きなリスクとなります。
禁煙・バランスの良い食事・適度な運動を心掛けることで血管性認知症は予防できます。
また、仕事で過度のストレスを抱えている50代の管理職の方が発症するケースを多く見てきました。
ストレスで体調を崩すようなことが続けば、身体を優先して少しだけ休むこともお勧めします。
(まとめ)
血管性認知症の方は、ご自身の変化に戸惑い、葛藤されていることも少なくありません。
急に涙を流されたり、意欲が湧かなかったりする姿に、ケアをする側も「どう接すればいいの?」と悩むこともあります。
ですが、その変化の裏には必ず理由があります。
焦らずにその時々の感情を受け止め、再発を防ぎながら、穏やかな時間を一日でも長く積み重ねていくことが大切です。
他の記事でも、現場で役立つケアのコツや、私自身が大切にしている視点を発信しています。お時間のある時に、ぜひまた立ち寄ってみてくださいね。
