
認知症ケアを専門としていると「アルツハイマーになったら終わり・・」という声を耳にします。
実際アルツハイマー型認知症とは、どんな症状でどのように対応をすればよいのでしょうか?
今回はそんな悩みがスッキリするようにわかりやすく解説します!
【アルツハイマー型認知症の原因は?】

主な原因は、脳にアミロイドβと言われるタンパク質が貯留し、
続いて神経細胞内にタウタンパクと言われるものが貯まることで
神経細胞が徐々に死んで脳萎縮を起こす病気です。
その結果、記憶力や判断力などの認知機能が低下します。
【症状と経過は?】

アルツハイマー型認知症では、側頭葉→頭頂葉→前頭葉の順に脳の萎縮が進んでいきます。
特徴的な症状は、
・短期記憶障害(数分~数時間前のことを覚えていない)
・見当識障害(現在の時間や場所が分からない)
・実行機能障害(料理や買い物などの順序だてたことができなくなる)
・物取られ妄想(無くなったものを他人が盗ったと信じ込む)
・取り繕い反応(日時を聞かれたときに「今日は新聞を読んで来なかったから・・」とごまかす)
といった症状があります。
※前頭葉が障害される時期では、易怒性(怒りやすくなる)・脱抑制(突然別の行動をとる)
などの症状がみられる場合もあります。
最終的には寝たきりになり、コミュニケーションもほぼとれなくなります。
全経過は10~15年くらいですが、個人差があります。
【症状にはどのように対応すればいい?】

1.ごく最近の記憶から失われる
認知症の人は少し前に話したことや2~3日前のことから忘れていきます。
そのため、同じことを何度も尋ねたりするようになります。
物忘れが軽度であれば、
・カレンダーに予定をメモする ・日記をつける
と言った習慣をつけてもらうことが有効なことがあります。
それすら忘れてしまうようであれば、
・何度聞かれても丁寧に答える ・大事なことは何度も説明する
ことで本人を不安にさせないようにすることが大切です。
2.出来事は忘れても感情は残る
認知症の人は、具体的な出来事は忘れても、その時に感じた感情は覚えています。
例えば、「夜中に外に出ようとして怒られた」とすると
「外に出た」ことは忘れても「怒られて気分が悪かった」という感情は残っています。
その結果、怒った人のことを嫌いになり人間関係がギスギスしていきます。
感情が残るということは逆に考えると「いい感情も残る」ということです。
明るく優しい口調で、ポジティブな言葉かけをすると、
「あの人は優しくていい人だ」と思い安心して穏やかになります。
叱ったり、強い口調で注意をしても良いことは何もないと肝に銘じておきましょう。
【早期発見をするには?】
一般的に認知症の患者さんが病院を受診するまでの期間は、
症状が出始めてから2~3年後のことが多いと言われています。
つまり、認知症を疑って病院を受診するころには既に症状が進んでいるケースが多いです。
(認知症を疑うポイント)
・自分の年齢が答えられない
・お盆や正月などで久々に会った時の対応や家の様子に違和感がある
例)会話がかみ合わない いつも探し物ばかりしている あまり風呂に入らなくなった
・処方された薬が大量に残っている
上記の症状がみられたら、早めに地域の物忘れ外来やかかりつけ医に相談をしてください。
早めの診断がつくことで、進行を遅らせる抗認知症薬の投与や本人の安心にもつながります。
【まとめ】
アルツハイマー型認知症は脳の神経のつながりが悪くなる病気であり、
短期記憶や時間や場所の記憶を保つことなどが難しくなります。
対応で大切なのは「本人を嫌な気持ちにさせないこと」です。
早めに症状に気づくことが出来れば、早期受診により進行を遅らせることも可能です。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。